2023年に完結した漫画『片喰と黄金』(かたばみとおうごん)は、カリフォルニアゴールドラッシュに夢を追い求めた冒険譚で、一度読み始めると、主人公たちの行く末を最後まで見届けずにはいられない作品です
19世紀、GDPで世界1位になる直前のアメリカ様子を、生き生きとしたキャラクターとストーリーで描いた歴史漫画です
私は旅行のトランジット中に、スマフォにブックマークしておいた無料公開部分を読み始めて、作者の北野詠一さんの絵とキャラクターに魅了されました
その旅行中にAmazonでポチって、一気読みしたいけど、その魅力をじっくり楽しみたくて毎日数話ずつ読み進めるのが最高の時間でした
漫画『片喰と黄金』の概要
主人公はアイルランド出身の少女、アメリア。彼女は従僕のコニーと共に、とある理由からカリフォルニアのゴールドラッシュを目指すことになります
アイルランドから大西洋を渡り、アメリカに渡ったアメリアは、様々な出会いをしながら未開のフロンティアを西へ西へと進んでいく物語です
漫画『片喰と黄金』の魅力と特徴
歴史背景と描写
2023年現在、アメリカでもっとも人口が多い州はカリフォルニア州(約3,900万人)です。しかし、1848年当時のアメリカは、東部が開拓されつつある一方で、西部はまだ未開の地でした
この漫画は、そんな時代背景の中でカリフォルニアで黄金が発見され、それが発端となって始まったカリフォルニアゴールドラッシュを中心に展開される物語です。独立戦争でイギリスと戦い、アメリカ合衆国を建国したばかりのアメリカ、奴隷制度がまだ残る社会、インディアン移住法の影響、そしてアイルランドからの大量移民など、当時のアメリカの複雑な時代背景がストーリーに丁寧に織り込まれています。これらの要素が、歴史漫画としても読みごたえを深めています
ストーリーとキャラクターの描き方
『片喰と黄金』のキャラクターたちは、それぞれが過去に暗く、重い背景を持っています。しかし、読み終えた後に感じるのは、不思議なほどの爽快感です。これは、キャラクターたちがそれぞれの「今」を精一杯生きている姿が、魅力的に描かれているからでしょう
特に、第1巻でアメリアがカリフォルニアゴールドラッシュを目指すことを決意するシーンなど、物語の重要なポイントでの大きな一枚絵は本当にうまい!
そんな迫力あるシーンと日常シーンのコントラストに、読み進めるほどに心がつかまれていきました
この漫画が好きなら『片喰と黄金』も好きかも!
時代背景は『片喰と黄金』よりもさらに過去、11世紀頃の北ヨーロッパを舞台にしています。この物語では、戦争を繰り返すヴァイキングたち生き様を描かれています。主人公トルフィンはアイスランド出身で、争いの毎日に絶望し、理想の国を築くために「ヴィンランド」=アメリカを目指す冒険譚が展開されます
『ゴールデンカムイ』
明治末期の日本を舞台に、アイヌの黄金を巡る壮大なサバイバルバトルが繰り広げられます。北海道、樺太、ロシアの壮大な自然を背景に、迫力満点の物語が展開。この漫画を読むと、北海道を旅したくなるほどの描写があり、アイヌ語を実際に口に出してみたくなるような魅力があります
どちらの作品もめちゃくちゃ面白いのでお勧めです
漫画『片喰と黄金』を読むには
ヤンマガWebやコミックデイズのウェブサイトでは無料おためしよみもできますので、気になった方は是非、お試し読みをしてみてください
片喰と黄金 - 北野詠一 / 第1話 アイルランド | コミックDAYS (comic-days.com)
『片喰と黄金』 【無料公開中】 | ヤンマガWeb (yanmaga.jp)
集英社出版の1~6巻は紙での出版は終了しています。全巻読むには電子書籍かメルカリなどのフリマサイトで中古を含めて購入になります