映画『八甲田山』。1902年に青森で起きた、八甲田山雪中行軍事件を基にした映画です。1977年公開でその年の日本国内興行収入1位を記録し、「天は我々を見放した。」というセリフは流行語にもなったそうです。演習に参加した210名のうち、生還したのはたったの5%(11名)という、未曾有の山岳事故がなぜ起きたのか、演習に参加した歩兵部隊員が如何に命を落としていった様子を描いています。2023年現在のイメージで分類すると極限サバイバル映画です
私は、市街地ではすっかり春となっていた4月から5月のゴールデンウィーク期間に青森旅行をした際、青森市内から八甲田山を抜けて、十和田湖周辺を巡る観光をしました。その時、八甲田山の雪の厳しさに驚きました。旅行後、八甲田山に関する映画がないかとネットで調べたところ、この映画『八甲田山』にたどり着きました
映画『八甲田山』の情報
あらすじ
明治時代の1902年、陸軍内で日露戦争に備えて寒冷地での行軍演習を実行。青森市内から出発した部隊は、極寒のなか八甲田山に向けて進むが、想定を超えた吹雪と寒さに次々と倒れていく…
- 日本公開日:1977年
- 上映時間:2時間49分
- 監督:森谷司郎(1973年の『日本沈没』の監督としても有名です)
- 原作:『八甲田山死の彷徨』著者 新田次郎
- 出演:高倉健、北大路欣也、加山雄三、丹波哲郎、仲代達矢
映画『八甲田山』の感想
極寒の八甲田山でのサバイバル(実際にはほとんどがサバイブできないのですが)映画として、最高の映画でした
青森市を出発して悲劇に見舞われる「青森歩兵第5連隊」と、弘前市を出発してその悲劇を発見することになる「弘前歩兵第31連隊」の両側面で展開していくストーリーは、3時間近い上映時間も全く気になりませんでした。極寒の中で隊員たちが経験する様々な悲劇の様子は、「これどうやって撮影したの?」と思えるようなリアルさがあります
撮影当時のエピソードについての記事では、CGなどの使用はなく、本当の極寒・極限状況で撮影されていたようですね
出演者が驚愕した、映画『八甲田山』…その「ヤバすぎる」ロケ現場の一部始終(週刊現代) | マネー現代 | 講談社 (gendai.media)
また、終盤の神田大尉(演:北大路欣也)のセリフ「天は我々を見放した。」では、本当に絶望を感じました。このシーン以外でも例えば、寒さで頭がおかしくなってしまった隊員が、吹雪の中に全裸で飛び出していくシーンなど、出演者の演技は見所しか無いですね
1894年開戦の日清戦争に勝利し、戦争によって得た多額の賠償金によって軍備を拡張した日本陸軍。戦勝によってイケイケムードの日本陸軍、という時代背景なので、「そうはなんらんやろ」という心理描写や展開はあるものの、そんなことは全く気にならない迫力とストーリーの映画でした
映画『八甲田山』は人にオススメできるか
人にオススメしたい度★★★★☆
史実に照らし合わせると多数の改変が加えられているようですので、事実に基づいた映画という観点では評価が分かれるかもしれませんが、サバイバル映画としては本当に素晴らしいと思いました
映画レビューサイトなどでの評価は、「映画.com」4/5、「amazon.co.jp」4.4/5、「filmarks」3.8/5となかなかの評価です(これらは私が確認した時点での評価です)
また、私は青森旅行後に視聴したので、この映画を見た後はもう一度青森旅行に行きたくなりました
映画『八甲田山』を観るには
無料・有料ともに動画配信サービスでは配信されていません。GEOやTUTAYAなどでDVDかBlu-rayをレンタルするのが便利な視聴方法の一つです。私は青森旅行から帰って来た次の日にGEOのレンタルコーナーで見つけ、久しぶりにDVDをレンタルして視聴しました。
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